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米国株:投機家はVIXの低下見込む-S&P500は最高値付近

2016.08.10

大口投機家らはボラティリティ市場で、米国株の上昇予想を過去最高水準まで高めている。

  ブルームバーグがまとめた米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)の先物取引動向では、ネットショートが11万5000枚と、2013年以来の高水準となった。
ボラティリティへのショートは事実上、株価の上昇予想ということになる。
VIXと株式相場は80%において反対方向に動くためだ。

  9日の米国株市場では、S&P500種株価指数は過去最高値付近でほぼ横ばい。資源や小売りが下げた一方、ヘルスケアやテクノロジー関連は決算を好感して買われた。
S&P500種株価指数は前日比0.1%未満上げて2181.74。ダウ工業株30種平均は3.76ドル上昇の18533.05ドル。
ナスダック総合指数は0.2%上昇し、過去3営業日で2回目の最高値更新となった。

  パインブリッジ・インベストメンツ(ニューヨーク)のマルチアセット戦略グローバル責任者、マイケル・ケリー氏は「ボラティリティが高まり始めるたびに、政策当局者が出てきて抑え込んでいる状況だ」とし、「市場は学びつつあり、下支えがあるということを理解している」と続けた。

  ボラティリティ低下を受けてVIXに連動した上場投資商品(ETP)の価格は大きく下落。
2証券は9日、1株当たりの価値を引き上げるためリバーススプリット(株式併合)を実施した。
  サンダイアル・キャピタル・リサーチのまとめたデータによると、過去30日間で4つのVIX関連のETPがリバーススプリットの実施を発表している

  ウィーデンの主任グローバルストラテジスト、マイケル・パーブス氏は「VIXのポジショニングは、情勢が大きく悪化していた2月の極めて強気な姿勢から、今では過去最大のショートに変化している」と述べた。
  米株式相場は、テクノロジー関連企業をはじめとする予想を上回る決算に支えられて堅調に推移している。

S&P500種の構成銘柄中、これまでに約90%が決算発表を終え、うち77%で利益、56%で売上高が予想を上回っている。
  この日の市場では、エンドー・インターナショナルが22%高。決算で利益が市場予想を上回った。マイクロチップ・テクノロジーは7.1%上昇して上場来高値。売上高と利益の見通しが市場予想を上回った。
  一方でギャップは6.3%安と、ここ3カ月で最大の下げ。7月の既存店販売が市場予想より悪かった。また下期についても慎重な見通しを示した。

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