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ドイツ銀行、不安波及してもリーマン危機の比ではない-エラリアン氏

ドイツ銀行が置かれている苦しい状況は欧州経済の拡大を脅かしかねないが、2008年にリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが破綻した後に世界の信用市場が凍りついた時ほど深刻な危険性はないと、モハメド・エラリアン氏は述べた。

  アリアンツの主任経済顧問でブルームバーグ・ビューのコラムニストのエラリアン氏は6日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「リーマン・モーメントではない。
経済が突然降下し貿易が急速に縮小して、世界経済の急停止に導くような状況ではない」と語った。
「なぜかと言えば、まずドイツ銀行以外の銀行システム、特に米国が強固になっているからだ。第2に、ドイツ銀には実際に流動性があるし、欧州中央銀行(ECB)の資金にもアクセスできるからだ」と説明した。

  資本基準引き上げやトレーディング収入減少への対応を迫られるドイツ銀行は、規制当局による調査に伴う係争コストで財務が悪化するとの懸念から、株価が年初水準のほぼ半分になっている。

  エラリアン氏は「不透明感はある」と述べ、価値評価の難しい資産が特に問題だと指摘した。
同氏は透明性の向上が望ましいと付け加え、「注意深く対応しないと欧州の成長に新たな向かい風が吹くことになりかねない。このところの状況は、ドイツ銀に新しいビジネスモデルが必要だという警鐘だ」と語った。

  英国の欧州連合(EU)離脱決定にも触れ、イングランド銀行(中央銀行)が8月の利下げなど一連の措置で市場の安定回復に寄与したと評価。
その上で英国の選択は、世界の貿易に反対するもっと大規模で深刻なトレンドの一部だとも指摘。
政治的な分断によって民主主義の機能が停止し、景気拡大を促す行動が取れない恐れがあると説明した。
  「最大のリスクは財政出動や構造改革ができないのと同時に、貿易を否定する大衆迎合的な反応が起こることだ」と発言。「私が考える最悪の危険性とは、より優れた成長モデルに移行できず、現行の成長モデルをさらに弱めてしまうことだ」と続けた。

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