世界の投資関連ニュースを独自視点でお伝えしています。

クレジット・ヘッジファンド、また閉鎖-明日はわが身

クレジット・ヘッジファンドがまた閉鎖された。サカ・キャピタルはある時点ではアジア最大のクレジット・ヘッジファンドとされていた。

  運用会社がまた1社白旗を揚げただけと片付けることはできない。シンガポールに本社を置くサカによる閉鎖は、クレジット・ヘッジファンドが直面しているあらゆる問題が具現化されたものだからだ。

  同社が清算する「サカキャピタル・リキッド・クレジット・ファンド」は、過去6年の成績が年率7%のプラスだが、アッサン・ディン最高経営責任者(CEO)は「ヘッジファンド業界のリターン性向低下」を見込んでいるという。

  他のクレジット・ヘッジファンドがサカの後に続くかもしれないと考えられる理由は、次のようなものだ。
  ゼロまたは非常に低い金利の環境ではデュレーションの長い資産の価値が膨らむ。
ボラティリティを追い風とするロング・ショート戦略のヘッジファンドにとっては最悪の環境だ。
  流動性の低さという問題もある。アジアでは特にそうだ。
債券発行の規模が他の地域に比べて小さい上にすぐに売り切れてしまう。さらに、アジアの投資家は購入した債券を満期まで保有する傾向が強い。
銀行はもはや取引相手にならず、ヘッジファンドにとって特に困ったことに空売りするために債券を借り入れることができないか、コストがひどく高い。

  ロング・ショートではなくロング・オンリーの運用にならざるを得ないが、それではベンチマークを上回るリターンは出ないし、流動性を十分備えた債券で利益を上げるのも、現在の低利回りでは難しい。
  そういうわけで、ディストレスト債のような超高リスクの商品に手を出さない限り、サカと同じ運命をたどるクレジット・ヘッジファンドは多いだろう。

関連記事

アーカイブ