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米国株:下落,S&P500は7月来安値-大統領選などで懸念深まる

2016.11.02

1日の米株式市場では、S&P500種株価指数が7月以来の安値に下落。大統領選や金融政策、今後発表される労働市場の指標などをめぐり懸念が深まった。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%安の2111.72。下落率は10月11日以来最大。
一時2097.85に下げる場面もあった。同指数が前回2100未満だったのは7月7日。ダウ工業株30種平均は0.6%下げて18037.10ドル。

  フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責任者(CIO)は「この信じられないような大統領選の展開では信頼感は生まれない」と指摘。「選挙の最終段階で緊張感が最高潮に達する中で不確実性は強まっている。決算シーズンは事実上終わった。かなり良い内容だったが、上向きの動きをもたらすような要素は見当たらない」と加えた。

  ABCニュースとワシントン・ポスト紙が投票に行く見込みの有権者を対象に実施した調査によると、共和党候補トランプ氏に対する支持が46%で、民主党候補クリントン氏の45%を上回った。
これを受け、米国株は他の高リスク資産とともに売られた。
金相場は1%余り上昇し、為替市場ではドルがスイス・フランに対して下落。メキシコ・ペソは急落した。ペソは米大統領選をめぐる投資家の不安を映す指標とされており、トランプ氏の勢いが強まると下落している。

  この日はファイザーが3カ月で最大の下げ。
四半期決算で利益が市場予想を下回った。
またアップルが7週ぶり安値となるなどテクノロジー株が軟調な動きとなった。
中国での「iPhone(アイフォーン)7」需要鈍化の兆しが背景にある。オクシデンタル・ペトロリアムは3月以降で最大の値下がり。決算に反応した。

  ウェルズ・キャピタルのチーフ投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は「トランプ氏が勝利した場合は大きな下向きのイベントになるとの声が非常に多く聞かれる。
世論調査での接戦やクリントン氏をめぐる新たな展開を受け、市場ではそうした状況を考慮した取引になっている」と分析した。

  S&P500種の業種別11指数では10指数が下落。不動産や公益株指数が大きく下げた。
  米連邦公開市場委員会(FOMC)は2日に政策を決定、その内容を盛り込んだ声明を発表する。先物市場に織り込まれる11月会合での利上げ確率は16%。12月会合では約70%となっている。

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