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プロの意見分かれるトランプバブル、億り人は「仕込み時」

2016.11.30

“トランプバブル”に沸く日本株市場だが、市場関係者たちが「爆騰Xデー」として注目する日が、トランプ氏が大統領に就任する、「2017年1月20日」である。本誌・週刊ポストが経済のプロ15人に「1.20」の日経平均株価の予想を聞いたところ、その大半が1万9000円超えを予想しており、2万円超えを予想する専門家も6人いた。

 その一方で、トランプリスクを懸念する声も少なからずある。経済アナリストの森永卓郎氏は「1.20が株高のピークだ」と指摘。投資家は「売りに走るだろう」と話す。

「製造業の復活を目指すトランプ氏にとってドル高はリスクになる。大統領就任後はFRB(米連邦準備制度理事会)を監視して利上げをストップさせ、日本の追加緩和も許さないでしょう。市場もそれを織り込み、大統領就任をピークに株価は下落すると予測します。象徴的な日となる1月20日は、投資家にとって『絶好の売り時』になるはずです」

 投資情報サイト「IPOジャパン」編集長の西堀敬氏は「アンチ・トランプ」の反発が市場心理に影響を与えると見る。

「市場がお祝いムードの反面、米国民には“反トランプ”の人も多い。就任に反発する彼らは当日、大規模なデモを行なう可能性がある。米国の政情不安が露見すれば世界の投資家の心理にマイナスな働きかけをしかねない」

 また最安値(1万6000円)を予想した経済評論家の豊島逸夫氏は、「トランプ効果だけに目を奪われてはいけない」という。

「いまは、トランプバブルばかりに目がいきがちですが、実は世界情勢の雲行きは怪しい。すでにメキシコのペソやトルコのリラは暴落に近く、韓国だけでなくマレーシアでも首相の辞任を求めるデモが起きている。

 12月4日にイタリアで行なわれる改憲を巡る国民投票で現政権が敗北すると反EUの流れが加速して、こちらも円高リスクとなる。1月20日を迎える以前に、日本にとって米国以外の外部要因となるリスクにも注意すべきです」

 経済のプロの意見が分かれるトランプバブル。では、「儲けのプロ」はどう動くのか。株式投資で1億円以上の資産を作った「億り人」と呼ばれる個人投資家のDAIBOUCHOU氏は、投資家の立場から「トランプ相場はチャンス」と説く。

「トランプ氏は政治的なこだわりがそれほどなく、損得勘定で動くビジネスマン。インフラ投資や減税を盛んに打ち出していて、財政重視ではなく景気重視であることは明らかです。1月20日の大統領就任でさらに円安になり、日本株はこれまで以上に上昇すると見ているので、今は“仕込み時”と言えます。特に海外に事業拠点のある会社やインフラ関連の会社は投資先として狙い目だと見ています。僕はトランプ氏の勝利後、すでに10%以上利益を殖やしましたよ」

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