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逃げる案件追わず、バフェット氏が学んだテッド・ウィリアムズの知恵

Warren Buffett, chairman of Berkshire Hathaway Inc., speaks during an interview at the Economic Club of Washington dinner event in Washington, D.C., U.S., on Tuesday, June 5, 2012. Buffett said he doesnÕt expect another U.S. recession unless EuropeÕs crisis spreads. Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg *** Local Caption *** Warren Buffett

数々の大型案件をとりまとめてきたウォーレン・バフェット氏。同氏の考え方は、多くのビジネスマンや投資家にとって飽くなき研究の対象となっている。しかしそんなバフェット氏でも常に思い通り、というわけではない。このことについても、同氏には共有したいアドバイスがある。
  米食品メーカーのクラフト・ハインツは先週、バフェット氏の支援を受けて英蘭系のユニリーバに買収案を提示したが、19日にあっさり撤回した。実現すれば世界2位の食品・飲料メーカーが誕生し、バフェット氏が成功させた大型案件リストに加えられるはずだった。


  この撤回は、バフェット氏が好む投資の原則「案件を追う必要はない」を物語る。同氏によれば、企業の買収は野球で打者がヒットを狙うことに似ている。得意のゾーンに入ってこないボールは打ってはいけない。
  「投資のコツは一球一球をじっと見守り、狙ったコースに入ってくる絶好球を待つことだ」と、バフェット氏はHBOのドキュメンタリー「Becoming Warren Buffett (仮訳:ウォーレン・バフェットになるには)」の中で語る。「観客から『バットを振れ』とヤジが飛んできても、気にしないことだ」と話した。

  同氏は米野球殿堂入りを果たした強打者テッド・ウィリアムズ氏(2002年死去)の著書「バッティングの科学」を引き合いに解説している。この本にはウィリアムズがど真ん中の投球に対しては球史に残る高い打率を誇る一方、低めの球やストライクゾーン外の球はプロ失格となりそうなほど打てていないことがチャートで示されている。

  バフェット氏はこの件について、1998年に投資家に宛てた書簡で「テッド(ウィリアムズ)とは違うわれわれが、ストライクゾーンぎりぎりの球を3球見送っていてはお呼びがかからなくなる。とは言うものの、来る日も来る日も肩にバットを乗せて見送りを続けていては楽しくない」と説明した。

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