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世界最速のトレーダーら、なぜ成績さえないのか-存在意義自問始める

高頻度トレーダーたちは壁に突き当たった。

  スピードとテクノロジーを武器に不公平な優位があると高頻度取引会社を批判する声もあるが、こうした取引を手掛けるトレーダーらのリターンは低下傾向にある。

苦戦の理由の一つは、今回の上昇相場には比較的波乱が少ないことだ。
これは相場の変動と取引の量を抑え、高頻度トレーダーにとって逆風が吹く。

  グリニッチ・アソシエイツの市場構造・テクノロジー担当アナリスト、リチャード・ジョンソン氏は、金融危機が終わってから
「数年間にわたって人々は真実から目を背け、従来と同様にビジネスを続けてきた。しかし以前の水準には戻らない。これを受け入れるしかない」と話した。

  この見方を裏付ける数字がある。
タブ・グループの推計によると、米株のマーケットメーカーの昨年収入は11億ドル(約1240億円)。
2009年の72億ドルに比べ、見る影もなかった。

  高頻度トレーダーたちは自身の存在意義を問い始めた。
高頻度取引会社の草分け的存在であるバーチュ・ファイナンシャルは新たな事業を模索。世界の235以上の市場で証券や他の金融商品1万2000余りを取引する同社は、自社の5倍の従業員を抱える同業のKCGホールディングスを約13億ドルで買収することで合意し、業態をがらりと変える可能性もある。

  買収の狙いは大勢の営業担当者だった。バーチュはこの営業力を使って自社の持つ最先端技術の使用権を他のトレーディング会社に売り込む考えだ。
既にこのシステムを経由して米国債市場にアクセスする権利をJPモルガン・チェースに供与している。

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