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株トレーディング執行手数料は急落の見込み-MiFID2下で競争へ

2017.09.19

欧州連合(EU)の金融・資本市場の包括的な規制、第2次金融商品市場指令(MiFID2)が導入された後、銀行は株式取引収入のシェアを維持または拡大するため値下げ競争に走り、取引執行サービスの手数料は急落するだろうとの見通しを、業界の幹部3人が示した。

  価格競争で株取引執行による業界全体の収入は最大40%減る可能性があると関係者の1人が試算。中小の投資銀行が同業務から撤退するまで大手が損失覚悟で取り組むならば、価格は行き着くところまで落ちるだろうと、匿名を条件に語った。
株取引執行業務の利益率は既に低いので、大手には競争相手を排除するチャンスとなるかもしれないと関係者らが指摘した。

  MiFID2は銀行が取引執行とリサーチについて別々に課金することを義務付ける。
リサーチと同様に取引執行でも、大手銀はこれをシェア拡大の機会と捉えるだろう。
取引執行手数料の値下げ競争は、銀行が自らリスクを負う取引よりも、売り手と買い手を引き合わせる取引で激しくなるだろうと関係者の1人が述べた。こうした取引の大半は電子プラットフォームに移行済みだ。

  ロンドンを拠点とする株式ヘッジファンド、アルバート・ブリッジ・キャピタルの創業者アンドルー・ディクソン氏は、「当社はトレーディングに使うプラットフォームについて整理を進めている。他社もそうだろうと思う」と述べた。
トレーディングである会社を使う理由の主なものはリサーチだが、MiFID2の下ではその理由がなくなってしまうと説明。
従って、同規則は「リサーチ提供者ばかりでなくトレーディングデスクにも圧力をかけることになる」との見方を示した。MiFID2は来年1月に施行される。

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