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信用取引事業でGS苦境に CDS ヘッジファンドの争い飛び火

米金融大手ゴールドマン・サックスは今年、トレーディング事業でのつまずきが続いているが、このところ再び厳しい状況に置かれている。

 今回は信用取引事業が、米住宅建設会社ホブナニアン・エンタープライゼズの債務をめぐるヘッジファンド間の争いに巻き込まれた。この争いはブラックストーン・グループの信用部門GSOキャピタル・パートナーズが起こしたもので、同社はホブナニアンに対し、債務借り換えパッケージを受け入れるよう説得を試みている。

 GSOの計画通りとなった場合、同社がクレジットデリバティブ市場で購入したデフォルトに備えた保険で支払いが発生する。

 関係者によれば、ゴールドマンはGSOが購入した保険の一部で支払いを負担しなければならなくなる可能性がある。ゴールドマンはホブナニアン関連のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)や債券取引でポジションが合計約2億ドル(約226億円)規模に膨らんでいる。ゴールドマンとブラックストーンは、互いにホブナニアンの今後の動きに影響を及ぼそうとにらみ合いを続けている。

 ゴールドマン、GSO、ホブナニアンの担当者はコメントを拒否した。

 ホブナニアンは多額の債務を抱えており、社債の一部は約1年後に償還期限を迎える。関係者によれば、当初ゴールドマンが関わる形で複数の投資会社がホブナニアンに対し、利率11.5%の社債を新たに発行するという借り換え提案を行った

その後ブラックストーンは、より良い内容だとする案を提示。ただその案には異例の条件が付いていた。ホブナニアンはCDSのクレジットイベント(信用事由)を引き起こすような形で借り換えを実施することに同意しなければならないというものだ。GSOは短期のCDSを購入していることから、その条件が受け入れられれば同社としては素早く利益を得られることになる。ホブナニアンは現在も選択肢を検討中だ。

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