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シェールガスバブルの終焉

原油価格の下落がニュースに取りざたされるようになって久しいが、原油価格の下落とともにそれ以上のスピードで下落しているものがある。

それは「シェールガス企業の株価」だ。

新しいエネルギー源としてもてはやされ始めたのは今から10年すら遡らない時期だ。

これだけ環境問題を深刻に扱うようになった現代においてシェールガスのような化石燃料は完全に時代遅れだったといえなくもないが、ほんの10年まではアメリカの車といえば大きくてガソリンをたくさん消費する車ほどいい車とされていた。

その時代の切り替わりのほんの少し前にシェールガスは登場した。

このシェールガス企業で恩恵を受けた州は多い。

リーマンショックの最中でもシェールガス企業の恩恵のおかげで一桁台の失業率にとどまった州はノースダコタ、ペンシルバニア、テキサスなど多数存在する。

このシェールガスの一番の問題は、採掘される場所とその方法だった。

まず場所だが、石油や石炭と違い一般の農場なことが大きな問題だった。

アメリカ北東部の川でマッチをすると火が燃え広がるよう場所がいくつも存在するほど地表にまであふれだしているような場所も多い。

が、一番の問題はこの採掘方法。

「フラッキング」と呼ばれるその採掘方法は、天然ガスやオイルを採掘する新しい技術だ。

地上から約3キロもの地下にあるシェール層まで井戸を掘り、そこから水平に掘った穴に、特殊な化学物質を含む大量の「フラッキング水」を高圧で流し込む。すると岩盤に毛細血管のような割れ目ができ、そこから天然ガスやオイルが取り出せる。

ところがこの採掘地域による家畜の不審死が相次いだ。そこにはこのフラッキングによる採掘現場が必ず存在した。

牛のような大きな体躯をもった動物ですら一瞬で死んでしまうような汚染を引き起こす可能性があるものを地元住民は当然反対する。

ニューヨーク州がその反対運動の攻勢に屈する形で採掘を取りやめたのが分水嶺だったようだ。

今ではシェールガス企業の破たんを懸念する声すらある。

こういった情勢を見ていると、やはり原油の価格は再び上昇していくような気がしてならない。

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