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訪日客「大きな荷物」決め手 JPモルガン、強気の日本株投資

2018.04.23

東京-大阪間を走る新幹線の車内では、大きな荷物を抱える「観光客」が目立つ。約12年前に東京に着任したJPモルガン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、ニコラス・ワインドリング氏が日本の消費関連株で利益を生む強気のシナリオを描くのにはこれで十分だ。

 ワインドリング氏にとって、訪日客がスーツケースを引っ張りながら移動する光景は、観光業が盛り上がりつつあった2014年と重なる。シンガポールでインタビューに応じた同氏は「私がこれまで目にした最も鮮明な特徴だ」と述べた上で、「何かが違うということを、目の前でまさに見ることができる」と説明。これに従って同氏は投資プランを組み立てた。

 実際、海外から日本を訪れる旅行者数が14年の1340万人から17年に2870万人に急増したのに合わせて、日本ブランドの商品の販売は大きく伸びた。ワインドリング氏が運用する日本株ファンドで2番目に組み入れが大きい化粧品大手の資生堂の株価は、14年初めから約4倍になっている。そして同氏は電車での移動中に次の投資アイデアを見つけた。携帯端末でのテレビ番組のストリーミングだ。

 約60億ドル(約6460億円)相当の日本株を運用する同氏は「日本の電車に乗ると、今は誰もが小さな画面にくぎ付けになっていることに圧倒される」とし、「ここにみんなの時間がシフトしており、だからこそポートフォリオの非常に大きな部分をインターネット関連銘柄にわれわれは割り当てている」と語った。

ワインドリング氏は、傘下の視聴無料のインターネットテレビ局で25のチャンネルを提供するサイバーエージェントを選好。同氏が手掛けるファンドの運用成績は昨年、同種ファンドの95%より良かった。

 東京での生活はこうした生のトレンドをじかに感じ取ることができるため、長期的にパフォーマンスを生む銘柄選びで最大の武器になると同氏は言う。

 「日本ではセルサイドのカバー不足は信じられないほどで、5割の企業で担当アナリストが1人かゼロだ。つまりわれわれに大きなチャンスがあるということだ」

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