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ウォール街、年初に人気の取引ことごとく裏目-新興国資産が最悪

2018.07.02

熱狂的な上昇期待で始まった今年の相場だが、半年過ぎたところで暴落への不安が頭をもたげてきた。

  潮目の変化は多かれ少なかれ2月の株価急落に端を発する。この急落は膨大に積み上がっていたボラティリティー指数(VIX)のショート(売り持ち)巻き戻しが原因とされるが、それ以来、市場は政治リスクの高まりに反応しやすくなった。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツのシニア投資マネジャー、ジェームズ・エイシー氏は「今年は極端な市場心理の移り変わりを経験した。あらゆるリスクが無視される状態から、極めて過敏な相場に変わってきた」と指摘。「株価が突然急落した2月が転機となった。その衝撃が金融市場全体に伝わり、投資家の認識が変化した」と続けた。


  年初来から6月29日までの時点で、パフォーマンスが最も振るわないのは年初に人気を集めていた新興国資産だ。新興国株式のリターンは配当支払い後でマイナス6.8%と最低だった。新興国債、ユーロ建て債がマイナス4%超でこれに続いた。一方、明らかな勝ち組は原油で、ベネズエラの生産混乱とイランの孤立化による供給引き締まりが後押しした。

  今年下期の相場はドルの見通しが鍵を握っているかもしれない。エイシー氏は4-6月に世界的な金融の健全性が低下した最大の要因として、ドル高を挙げた。ドルは4-6月に2016年末以降で初めて四半期での上昇を記録し、向こう3カ月も堅調が続くとオプション市場は示唆している。

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