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国際金融市場の決壊はいつ、何をきっかけに起こるのか

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既に利上げはかなり織り込まれた

 8月に中国経済の株式市場の下落や原油・コモディティ下落を受けて、国際金融市場のボラティリティ(価格変動率)が高まるにつれ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げのタイミングが注目されて来た。
実際8月後半のローラーコースターのような相場で既に利上げはかなり織り込まれたと筆者は見ている。

 日本株に関しては、日本株売買の7割のシェアを持つ外国人投資家の売り越しが8月の中国株安をきっかけに2兆5350億円(現物と先物)となった。
1000円や500円といった暴騰・暴落の繰り返しは、とても個人投資家の買いだて・売りだてでは起こりえない。

 巨大な力が売り越しては少し相場が上昇したところで買い戻し、また売り浴びせるというゲームをしかけ、すでに心理戦の展開となっている。

 こうした相場の荒い値動きは、グローバル投資マネーの群衆行動にも起因する。
巨額のマネーを運用するマネジャーたちは、投資の効率化を図るために金融工学を駆使したクウォンツ運用を実践している。
短期の投資判断や千分の一秒単位で売買を行うシステムなどがさまざまな投資戦略に用いられている。
 
リスクオンからリスクオフへ

 しかし、高度な運用技術を支えるアルゴリズムは、中国政府の介入やイエレンFRB議長の意味深長な発言に対して微妙な投資判断を下すことは不可能である。
ウォンツ運用で大量のマネーがリスクオンからリスクオフへ巻き戻す動きがこのところのボラティリティを高めているのは間違いない。

 先週1週間の投資マネーの動きをみても、米国株式から米国債へと安全資産へ向かっている。
しかし、その一方で、ブラジルやインド、オーストラリアなど割安感の出てきた株式市場への流入もみられるのだ。

 年内実施のFRBの利上げがきっかけとなってマーケットが崩れるのではなく、世界株安は実は中国や中東など政治的な判断や地政学的要因から不測とされる事態によって引き起こされる可能性のほうが高い。
これはアルゴリズムが対応するレベルではなく、リスクを判断するのはやはり人智を尽すマネジャーの腕しだいとなるであろう。

日本市場はシルバーウィーク連休後が要注意

 日本市場はシルバーウィーク連休後に要注意である。
11月4日にゆうちょ・かんぽの上場まで、政府は株式市場を冷やしたくないだろう。
そうした心理を読み込まれたうえで、年末にかけてボラティリティの上昇が見込まれる。

 台風18号の影響で、常総市では防波堤の一部が崩れ、大きな洪水被害となった。金融市場においても津波のような大きな流れが押し寄せた時に、リスクに脆弱(ぜいじゃく)な箇所から堤防が決壊し、なし崩しに被害が拡大する。
マーケットに対して危機対応プランと日頃のコミュニケーションが欠かせない。

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