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スズキ純利益1250億円で最高 16年3月期、インド新車販売好調

2015.11.05

スズキは4日、2016年3月期の連結純利益が前期比29%増の1250億円になる見通しだと発表した。従来予想を150億円上回り最高益となる。シェア5割弱と最大手のインドで新車販売が好調なうえ、独フォルクスワーゲン(VW)株の売却益367億円も計上する。前期と同じ27円としていた年間配当も5円増やして32円にする。

 好業績をけん引するのはインド事業だ。15年4~9月期の販売台数は13%増の62万9000台で、通期でも10%増を狙う。インドではモディ政権の発足後に消費者の購買意欲が向上、スズキは商品の豊富さや充実した販売網も強みに販売を伸ばしている。

 一方でインド以外は苦戦を強いられている。国内販売は主力の軽自動車が増税の影響で低迷、今期の新車販売は15%減を見込む。インドネシアや中国も前期より販売台数を大幅に落とすのは確実だ。今期の世界販売台数も前期並みの約287万台と従来計画を10万台強引き下げた。

 会見した鈴木俊宏社長は「インドに救われている状況」と収益構造のインド依存には危機感を強める。売上高は3%増の3兆1000億円という従来予想を据え置いた。

 営業利益見通しは従来予想より50億円多い9%増の1950億円に引き上げた。労務費などは増えているが、ドルやユーロ、インドルピーなど為替レートの前提を従来より円安方向に変更し、これが90億円の利益押し上げにつながる。

 同日発表した15年4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比9%増の1兆5555億円、純利益が47%増の790億円だった。

 スズキはVWとの国際仲裁に実質勝訴し、9月にVWから発行済み株式の約2割に相当する自社株を買い取った。現在保有する自社株について鈴木社長は「まだ方針は決めていないが、今年度中に(どうするのか)ある程度方向性を出したい」と述べた。

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