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ラップ口座のいい加減さ

2015.02.18

ラップ口座とは資産の運用管理を信託銀行や証券会社にまさにラップのように「ひとくくり」にして任せる仕組みである。

資産残高に対する手数料を予め定めているのが特徴(売買ごとに手数料が発生しない)で運用と手数料がひとまとめにされているのが特徴です。

証券会社や信託会社に、コロコロと投資信託などの商品を入れ替えられその都度手数料が落ちていくという悪しき慣行から一線を画するという意味では画期的に見える商品なのは確かだ。

これを業界2位である大和証券が熱心に勧誘し続け、野村証券も本腰を入れて始めている。

金融庁の目が厳しくなり、以前のように顧客のお金を溶かしていくほど手数料を落とさせるやり方は通用しなくなってきた大手にとってはラップ口座は「ちょうどいい」ものだった。

基本的に大手は本腰を入れてくる商品にいいものなどあるわけがない、というのが私の持論だ。

「よく見えてよく稼げる」ものに本腰を入れるわけだから売られるほうにメリットは少ないと考えるのは当然だろう。

以下その4つの理由を列挙しよう。

・金融機関に「丸投げ」は危険

それなら自分の分かる範囲で自分の出来ることをやっておくのが一番良い。皆勘違いしているが、彼らは「売るプロ」であって実際に運用するプロは別部隊になることをよく認識しなくてはいけない。

・金融機関は「顧客のリスク」を考える理由がない

手の内を見せてお願いしますと言っている時点で、ただのカモ。

・手数料が高すぎる

これぞラップ口座の神髄だが自分で運用するのとお任せする料金の差は途方もないほど違う。平均的なラップ口座で残高に対して確実に2%の手数料がとられる。「残高に対して」が味噌だ。

・その結果手数料の高い商品を組み込まれる

これは当然の帰結だ。「顧客第一主義」とはどういう意味なのかよく考えなくてはいけない。「顧客の手数料が第一」という意味だ。大手もボランティア企業じゃないのだから手数料が高いものを組み込むのは当然だ。

日本人は本当に金融関係の話をしたがらないし平気で人に任せてしまう人が多すぎるが、

「自分のリスクは自分でとる」のが当たり前なのだという感覚が新たな罠である「ラップ口座」を通してまた明らかになってしまったような印象だ。

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