世界の投資関連ニュースを独自視点でお伝えしています。

米国株:続落、中国貿易統計の弱さを受け世界経済への不安が再燃

2015.12.09

8日の米国株式相場は続落。
中国経済の弱さを示す新たな統計が発表され、世界経済の成長見通しに対する不安が再燃、米国株は世界的な株安の流れを引き継いだ
中国の貿易統計が弱い内容となったことを受け、エネルギーをはじめとする商品価格を押し下げている世界経済の需要低迷に再び注目が集まった。

資本財銘柄や素材株が売られ、キャタピラーやボーイング、アルコアが大きく下げた。
S&P500種株価指数は前日比0.7%下げて2063.59で終了。一時は1.2%安まで売り込まれていた。
ダウ工業株30種平均は162.51ドル(0.9%)安い17568.00ドル。ナスダック総合指数は0.1%下落。

ミスクラー・ファイナンシャル・グループ(ボストン)の国際株式担当マネジングディレクター、ラリー・ペルッツィ氏は
「朝方は中国の統計に押し下げられたが、その後原油が支持線を見いだす展開になると、株価も安定するようになった」と指摘。
「数日前までは経済データが連邦公開市場委員会(FOMC)と金利にどう影響するかに注目していたが、今ではエネルギーに関する材料が株式市場の方向を左右している。すべて商品主導の展開だ」と述べた。

弱い中国統計は減速波及への不安を再燃させる。
世界の金融市場はこの夏、こうした不安で大荒れとなった。
中国の輸入減少は予想より小幅ではあったが、過去最長の1年1カ月連続。中国経済の減速に伴い、貿易活動が鈍化している。

フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責任者(CIO)は「米経済はかなり好調に見える一方、中国など国外経済が注目されるようになり、世界経済はさほど強くないのかもしれないとの見方につながった」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)はこの日11%上昇の17.60。
S&P500種株価指数の業種別10種のうち、この日は9指数が下落。
資本財・サービスと素材、エネルギーが特に下げた。一方、バイオテクノロジー銘柄が買われヘルスケアは上昇した。
サウスウエスト航空は9%下落し、5月20日以来の大幅安。
同航空は今四半期には売上高の指標が改善するとしていた予想を撤回。航空業界が運賃を上げられず苦しんでいるとの懸念が広がった。
ブルームバーグ米航空株指数は4%下げ、10月6日以来の大幅な低下.スピリット航空やデルタ航空、ユナイテッド・コンティネンタル・ホールディングスも下げた。

エネルギー株の中では、キンダー・モルガンやダイアモンド・オフショア・ドリリングが売りを浴びた。
アナダルコ・ペトロリアムは2010年9月以来の安値。ニューヨーク原油先物は続落し、2009年2月以来の安値で終了した。
S&P500種業種別指数の金融は1.3%下落。資産運用のフランクリン・リソーシズが3.7%安。同株の投資をバークレイズが「売り」に相当する判断に引き下げた。
フィフス・サード・バンコープとザイオンズ・バンコーポレーションも大幅下落。KBW銀行株指数は1.8%下げた。
チポトレ・メキシカン・グリルは1.7%下落。
この5営業日での下げは6.6%となった。病原性大腸菌の感染例が広がった影響で、ボストンの店舗の営業を一時停止した。

チポトレはボストンで起きた症状は大腸菌ではなくノロウイルスが原因である可能性が高いとしている。
この日は自動車部品小売り2銘柄が上昇。
オートゾーンは5.8%上昇し、22カ月ぶりの大幅高。四半期利益と既存店売上高がアナリスト予想を上回った。ペップ・ボーイズは1.5%上昇。
同社は資産家カール・アイカーン氏から提示された1株当たり現金15.50ドルの買収案について、先に合意しているブリヂストンの案よりも結果的に「有利な案」となる可能性は十分にあるとの見解を示した。

関連記事

アーカイブ