世界の投資関連ニュースを独自視点でお伝えしています。

金融緩和政策の限界は世界の低インフレが示している

2015.02.23

昨年の黒田バズーカでも記憶に新しい「異次元の金融緩和」の効果が早くも薄いことが徐々に露呈し始めている。

1990年初頭、日本のバブルがはじけたときから始まった金融の緩和により市場にじゃぶじゃぶ資金を供給して物価の上昇を狙いつつ景気回復を狙うこの政策は、当時欧米各国では酷評の嵐だった。

「日本政府はそんなことしかできないのか」と。

ところが、時は経過し結局欧米諸国も全く同じ政策をとるしか道が無いことを悟って久しい。

そんな中いち早くその停滞期から脱しようとしているのが米国だが、その米国ですら消費者物価指数が大きく上昇する見込みはない。

欧米諸国に至ってはもともとの所得水準が低いうえ、EUという構造的問題を抱えた器がより一層足かせとなっている。

近年の景気回復は主に新興国の台頭とその経済成長率によってきた部分も多いのだが、ここへきて中国の成長スピードは急速に落ち込み一次産業の輸出に頼っている他の新興国にとっても先進国の鈍化は結局ブーメランのように新興国の成長鈍化へと返ってきている。

問題として捉えたいのは、「金融緩和によりお金を市場に供給したところで買いたいものが存在しない限りお金は周らない」という当然の事実だ。

実際私自身を考えても、今現在どうしても欲しいもの、というのが存在しない。

「壊れたら買い直す」というスタンスのみがサイクルしているようで、今あるもので普段の生活が送れるという人がほとんどの先進国にとってはお金の量が問題ではなく、あらゆるマーケットにおける供給における需要不足が原因なのは明白だ。

そこを経済政策のみで打開しようとするのは至難の業だ。

この経済政策の効果を実感させるためには、「バブルを起こす」こと以外考えられない。

今持たざる者はバブルは当然関係なく、更なる格差を如実に実感するだけの結果になっていくであろう。

関連記事

アーカイブ